全国大会への挑戦!
小学1年生の冬から始めた陸上、走ることが楽しくて仕方のない末っ子は昨日全国大会への切符をかけて走ってきました。
思い起こせばちょうど一年前から戦いは始まっていました。
小学生で全国に続く大会があるのは6月にある100m走や幅跳び、80mハードルなどがある夏の陸上小学生全国大会と、この10月にある秋の全国クロスカントリーリレー大会があります。
末っ子は昨年4年生の時に参加したリレーで大阪女子の1位になりました。
【参考】目標を達成するには近い目標をひとつずつ超えていくこと!
しかし全国大会は5・6年生しか行けないんです。
4年生では行けなかったんです。
そして5年生になった今年は大きな壁にぶつかり、なかなか自己記録を更新することができず悩んでいました。
末っ子10歳、初めての壁にぶつかり中。 - 人生楽しんだもん勝ち♫
リレー以外の個人種目を100m走から800m走に変えた末っ子は、夏の全国大会ではなく、秋のクロスカントリーリレー大会に照準を定めてきました。
夏の暑い日も長距離走練習を選択しひたすらに走る走る。
足を心臓を強く強く鍛えてきました。
全国大会に行けるのは大阪予選の上位4チームのみ。
(通常は上位1チームですが全国大会は大阪で行われるため大阪だけ上位4チームまで行けます)
まずはそのために所属しているチームでAチームに入ることが絶対必要です。
クロスカントリーリレー(通称クロカン)は5・6年の男子3人女子3人の計6人で10キロ弱の距離を一本のタスキを繋げ走ります。
駅伝形式です。
ここでAチームに入れなければ全国大会への道はありません。
チーム内での戦いが始まりました。
普段は一緒に練習をしている仲間です。
暑い日も寒い日もともに助け合ってきた仲間ですが、選抜メンバーを競うときにはライバルになります。
9月の時点で末っ子はチーム内の5・6年女子の中で3位。
1位と2位の子はダントツで速く、その子たちにどこまで追いつけるかが末っ子の課題でした。
しかし、後ろからは4位5位の子がどんどん差を縮めてきています。
追いつかれないようにがんばらなきゃ!
抜かされちゃったら選抜メンバーからはずされちゃう。
追いかけることは好きだけど、追いかけられることは苦手な末っ子からは焦りや不安やもどかしさが伝わってきました。
大阪予選の本番は10月22日(日)。
大会の開催される二色浜へ現地練習にも何度も行きました。
最終の選抜メンバー決定のためのタイムトライアルは10月17日に行われます。
10月15日(日)も大雨の中、本番を想定しながら走るために二色浜へ行きました。
この時点でチーム内4位の子は3位の末っ子に3秒差まで迫ってきていました。
そこでアクシデント発生。
海風の吹き荒れる大雨の中走っていて足を捻ってしまったのです。
練習を切り上げ、その日は帰宅しました。
翌日、急いで整形外科へ。
レントゲンを撮っても異常はありません。
右足と左足を見比べても素人の私には差はないように思います。
しかし、実際走ると電気が走るような痛みがあると末っ子は言います。
整形外科の先生は一週間ほど安静にしていたらすぐに治るでしょうとおっしゃりました。
しかし、翌日のタイムトライアルで選抜メンバーが決まるのでなんとか走りたい末っ子。
安静になんてできません。
「固定して走るか、痛み止めを飲んで走るか、走らせないか保護者に任せます」
そう言われました。
タイムトライアル当日、末っ子はやっぱりどうしても走りたいと言います。
走って負けてしまうのなら仕方ないけれど、走らずしてメンバー外されるのだけはイヤだと。
親としてとても悩みました。
無理はさせたくない。
だけど、走りたい気持ちも苦しいくらいに分かる。
末っ子と話し合い1本だけ、タイムトライアルの1800m走を1本だけ走ることにしました。
アップは軽めに湿布して固定したままで、本番の時だけ痛み止めを飲んで固定を外してなるべくいつも通りの走りが出来るようにしました。
祈りました。
これ以上足を痛めませんように。
いつもの走りができますように。
なんとかメンバーに入れますように。
しかし結果は逆転負け。
末っ子はずっと4位で追いかけていた子に2秒差で負けてしまいました。選抜メンバーは入れ替わり、末っ子は補欠になってしまいました。
まさかの台風!
10月21日(土)
台風21号が日本に近づいてきていました。
22日の大会に合わせて体調も身体も仕上げてきている子どもたち。
末っ子も補欠になってしまいましたが何かの時に出るかもしれないので体調を整えいつでもバトンタッチ出来るよう万全の仕上がりでした。
なんとか開催してほしいと願っていました。
が、早朝3時に大阪府貝塚市大雨警報発令。
警報が発令されてしまっては大会を開催するわけにはいきません。
結局延期になってしまいました。
5年生最後の記録会は棄権に。
延期になった予選大会は11月4日にもともと予定されていた陸上記録会の日に形を変えて行われることになりました。
この日は5年生最後の陸上記録会。
末っ子は800m走に出場予定でした。
ここ数ヶ月ずっと長距離に力を入れてスピードもついてきたので公式自己新記録を狙えるチャンスでした。
この日は5年生女子のリレーにも出る予定でした。
念願のリレーAチーム。
しかもこの記録会は3位までに入賞したらメダルもかかっています。(陸上記録会では第4回大会と第6回大会しかメダルは無いんです)
賞状も嬉しいけれど、子どもにとってメダルってもっと嬉しいんですよね。
末っ子も楽しみにしていました。
リレーチームには4位から3位に上がってクロカン選抜になった女の子もいます。
悔しい気持ちはありますがそれ以上に大切な仲間です。
メダルは手に届く位置にあります。
チーム一丸となってバトン練習してきました。
しかし・・・
クロスカントリーリレーの予選会は第6回記録会終了後に行われることになったのです。
それも海岸沿いをタスキを繋ぐ方法ではなく、1500mのトラック(競技場3周と300m)を各チーム男女4名ずつ選出して一斉に走り、男女上位3名計6名の合計タイム上位4チームが大阪代表をなるということでした。
となると朝から行われる第6回記録会はどうなるのでしょう?
しかしこれはチャンス?
予定通りクロカンの大会が行われていたら末っ子は補欠なのでチームで走ることは出来ませんでした。
しかし延期され場所も形も変えて行われることになり、各チーム男女4名ずつの選出に変わったのでチーム4位の末っ子も出られることになったのです。
コーチと話し合い、第6回記録会は棄権することになりました。
迷いました。
本人はクロカンも大切だけど800も走りたい。
仲間とリレーも出たい。
だけど午前中に800mを走り、リレーを走り、そして夕方からのクロカンで大阪代表を勝ち抜くのは厳しいです。
朝から競技場にい続けることも身体には負担です。
二兎を追っては一兎も得られないでしょう。
とってもとっても残念ですが、記録会は諦めクロカンにかけることにしました。
そしてクロカン当日。
クロカンに出る8人を除いてみんなは第6回の記録会に出場しています。
応援に行きたい気持ちはあります。
しかしこの日のため練習もしてきた。万全の対策で臨むため「身体を休め本番に備えることが大切!」と言われ夕方行われる本番まで家で待機していました。
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大阪予選本番のその瞬間。
大阪予選12チームが参加。
96人います。
男子予選2組が先に行われました。
24人が一斉に走ります。
各チームが入り交じり2組に分けられているので自分のチーム合計が今どのくらいの順位なのか分かりません。
そして女子。
末っ子の出番です。
タイムごとにスタート位置が決められており末っ子はかなりインコースよりです。
これはスタートで先に抜けないと囲まれてしまっては走りづらくなる場所です。
用意、バンっっ!!
一斉に走り出しました。
無事スタートで抜けることができました。
末っ子はいい位置にいます。
5年生の中でも小柄で前から2番目の身長の末っ子は、5・6年混合で走ると本当に小さく見えます。
6年生の子は大きく先生のように見えます。
末っ子は走ります。
小さな身体で必死に。
前を見つめ一生懸命に。
私は精一杯の声援を送ります。
がんばれぇ~!!
いいペースだよ~!!
手元のタイムを見ながら、喉がつぶれるほどの声を張り上げ末っ子に届けます。
1100mを過ぎ残り400m、トラック残り1周に差し掛かったあたりで末っ子がペースを上げ始めました。
どこにそんな体力が残っているんだろう。
前の人にぐんぐんと迫り一人抜き、さらに前の人へどんどん近づいていきます。
前の人も必死で走ります。
末っ子はさらにペースを上げ一気に抜きさります。
最後の100mはほどんど全力疾走です。
持っている力を全部出してもっと速く、一秒でも速く、走り抜けました。
結果はなかなかわかりません。
全員のタイムが出て、チームごと集計を出して、前代未聞の延期での開催です。いろいろあるのだと思います。
「女子はあのチームが速かったよね。」
「でも男子はうちのほうが速かったよ。」
発表までの時間がもどかしい。
祈るしかありません。
とても長く感じました。
そして結果は・・・・
第5位。。。!!
上位4位までなら大阪代表で全国大会に行けていたのに、一歩及ばすの第5位。。。
惜しい。
悔しい。
悔しいっ。
残念です。
本当にあとわずかの差だった。
でも本人たちは本当一生懸走ったし、全力を出して戦ったのでどこかすっきりしていた顔もいます。
出来るだけのことはやってきた!
そう言えるくらい本当にこの日のために頑張ってきた。
実力はあと一歩届かなかったけれど、今出せる力は出し切ったと思う。
がんばった!
よくがんばった!
みんなでぐちゃぐちゃに泣きながら抱きしめあっていました。
仲間がいたからがんばってこれた。
苦しい時も乗り越えてこれた。
タスキを繋げ走ることは出来なかったけれど、みんなの心はひとつになっていたと思う。
よくがんばった。
末っ子の挑戦がひとつ終わりました。
が、今日はまたシティリレーマラソンです。
気持ち切り替えて今日は10キロ!
しっかりタスキ繋げてきます!