発症から3日後。
この日は脳波とMRIを撮ることに。
3歳と言う年齢。
発作が来ない限り元気なのに病院でじっとなんてできるわけもない。
「睡眠導入剤」が出された。
検査の1時間前に飲ませて、検査中に寝てくれるようにするためだ。
病院。
知らない場所。
知らない人。
簡単には寝てくれない。
泣き叫ぶことはないが怖がっている。
当然だよね。
大人だって不安だし怖い。
検査に4時間ほどかかった。
MRIは取れなかった。
発作の回数が増えている。
一度の痙攣の時間が長くなっている。
足も震え、歯を食いしばり、肩をすぼめてガチガチに固くなっている。
夜、寝ていてもある。
突然目を見開き、息が荒くなり、まばたきもせずに唸り声をあげる。
そしてまた、ふぅっと力が抜け、眠りに入る。
我が娘ながら怖くなる。
長女が長女ではない違う人のように見える。
原因はなんなのか。
なぜ突然こんなことになったのか。
心配でたまらない。
翌日。
発症から4日後、MRIを撮った。
昨日よりは比較的スムーズに寝入ってくれたが、MRIのすさまじい音におびえて起きてしまう。
やはり難しい幼い子の検査。
泣き疲れて眠ったところでなんとか撮ることが出来た。
診断に1週間ほどかかるらしい。
もどかしい。
一日10回以上の発作。
まだ原因もわからないし、いつどんな時になるか分からないから保育園にも預けることはできず仕事も休み、長女に付きっきりで様子を見る。
元気なんだ。
本当に発作が起きていないときは今までと何も変わらない。
元気でかわいい長女なんだ。
診断
検査から一週間後ようやく診断結果が出た。
「癲癇(てんかん)」
MRIでは何も異常はなく、脳が傷ついているところもない。
脳の奇形もない。
脳波の結果は明らかに乱れがあり、異常波が出ていた。
神経細胞の過剰な放電が出ているために痙攣発作が起きているらしい。
しかし、なぜ過剰な放電が出ているのかの原因は不明。
今の医療技術をもってしても原因はわからないらしい。
先天性異常でもなく脳の損傷が原因でもないので
原因不明の「特発性てんかん」だとの診断だった。
発症してから調べまくっていたので予想はしていたが、やはりその通りだった。
治療法
適切な治療を受けていれば、普通に日常生活が送れると聞いて少し安心した。
まずは長女に合う「抗てんかん薬」を見つける。
発作を抑えるてんかんの薬はたくさんの種類があるらしく、それぞれ副作用(発疹・膵炎・肝機能の低下)もあるので注意しながら合う薬と適用量を決めていくのが難しいらしい。
血中濃度が低ければ薬が少なく、痙攣を起こす可能性があり、
逆に高ければ薬の副作用が出やすくなってしまう。
量の調整が難しいらしい。
完治するのか
薬を毎日飲み続け、発作のない状態が3年以上続いたら、2年ほどかけて徐々に徐々に薬の量を減らしていく。
薬を完全に無くしてから5年間、発作がおきなければ「完治」と言われているそうです。
10年計画。
長い長い治療が始まった。