昨年の今頃、私は和太鼓の虜になった。
和太鼓まつりにゲストとしてこられていたGANNAさんの舞台を見て魅了され、その帰りには和太鼓体験会に申し込んでいた。
体育は得意だけど音楽はニガテ。
体力はあるけどリズム感はない。
そんな私が和太鼓を演奏することができるのか?
そんな不安を抱きながらも、和太鼓の魅力にはまっていった。
憧れを現実に
憧れの舞台。
昨年は観客席側から観ていた世界。
その舞台に演奏側として立っていること。
リハーサルの時はその興奮でドキドキワクワクしていた。
嬉しくて仕方ない!
この緑に囲まれた自然豊かなステージで、爽やかな5月の風吹く青空の下で演奏できるなんて気持ち良いだろうなぁ♪
前日のリハーサルはまだ興奮気味で楽しみに包まれていた。
それが夜になってくると突然の不安…
明日の和太鼓祭りが怖くなってきた。失敗したらどうしよう…私が間違えたらみんなに迷惑かかってしまう…よくないことばかりが頭をよぎる。 pic.twitter.com/NTouFIuJ7g
— sachiko (@sasyrrs) 2016年5月28日
私の立ち位置はお客さんの目の前ど真ん中。
間違えたらめちゃくちゃ目立つ。
もし…もし…と良くないことばかりがよぎり、眠れない夜を過ごした。
朝になると気持ちは再び上がり、「ここまできたらやるしかない!」って感じに。
今まで練習してきたんやもん!
あとは楽しく思いきりやろう!
持ち前のプラス思考で気持ちは高まっていた。
が、ハプニング。
もしかしたら本番に出られないかもしれない事態。
イヤだ!
絶対出たい!
急いで救急病院。
医師の許可を得て無事出られることに。
ホッとした(*´ο`*)
夢の舞台
さぁ、いよいよ本番!
続々入場するお客さん。
埋まっていく客席を舞台袖からチラッとのぞく。
凄い人や…
控え室に戻り何度も何度も演奏の確認。
間違えやすかったところ、腕を伸ばさなきゃいけないところ、音の強弱。
何度確認しても「これで完璧!」なんて思えない。
いよいよ幕が上がった。
他のチームの太鼓が鳴り響く。
出番までソワソワして落ち着かない。
どうする?
いよいよだぞ。
どうしよう…
ドキドキ。
吸って〜吐いて〜
大きく深呼吸。
高まる鼓動。
心臓の音が周りにも聴こえるんじゃないかってくらい大きく鳴ってる。
「だ〜いじょうぶっ!思いきりやろう!楽しもう!!」
いつもアドバイスやパワーをくれる先輩がトンッと背中を軽く叩いてくれた。
フッと何かが抜けた。
緊張、不安、心配で曇っていた視界がクリアに開けた感じがした。
そうだ!
楽しまなきゃ!!
自分が楽しまなきゃ、観ている人を楽しませることなんてできない。
楽しんでもらいたいなら、まずは自分が楽しむこと!
舞台に出てからはあっという間!
思いきり笑って、思いきり叩いて、先輩や仲間と目配せして息を合わせ、お客さんの手拍子、合いの手の一体感。
会場全体がリズムに合わせて揺れているかのように感じた。
ここはお祭り会場。
唄う人も踊る人も叩く人も観る人もみんなが笑顔でキラキラしていた。
楽しかった!
気持ちよかったぁ!
無事出られて本当に良かった。
本番のときはアドレナリンのせいか、痛みは全く感じなかった。
楽しかった!
興奮はしばらくおさまらなかった。
目標を持つこと
まさか思ってなかった。
本当に舞台に立てるなんて。
憧れて「いつかこの舞台に立てたらいいなぁ。」なんてぼんやり思ってはいたけれど、本当に立てるなんて、こんなに早くその時が来るなんて!
一生懸命教えてくださった先輩、一緒にがんばろうって引き上げてくれた仲間、練習に付き合ってくれた子どもたち。
みんなのおかげでひとつの夢が叶った。
子どもたちにも伝えたい。
目標を持ち、それに向かって進んでいけば叶えることが出来るんだ。
今回は小さな目標ひとつだったけれど、今年度もうひとつの目標がある。
次はそこに向かって進んでいく。
叶えたい夢がある。
そこに向かって前進あるのみっ!