コアの再教育
今日、仕事でコアの再教育について学びました。
コアとは体幹のことで大切さについてはこちらの記事でも書いています。
そのコアの再教育という勉強で赤ちゃんの本能の素晴らしさを学んだので覚え書きです。
赤ちゃんの成長
0歳の生まれたての赤ちゃんは筋肉がありません。
それが1歳までの1年間に本能的に自然に筋トレして、そして二本足で立ち、そして歩けるようになるんです!
私たち大人の姿勢は日常生活でのクセや習慣によってコアの使い方が悪くなり、歪んだり崩れたりしてしまっています。
この赤ちゃんの動きを「再教育」することが歪みの無い姿勢を取り戻すために必要なんです。
・泣く=インナーユニットの活性化
産まれたばかりの赤ちゃんは仰向け(仰臥位)が自然な体勢です。
そして泣いています。
泣くことによってコアが鍛えられているそうです。
確かに泣くと疲れますし、お腹をしっかり使っている感じがしますね。
・寝返り=正中線の獲得
一生懸命横を向いて(横臥位)身体を捻って寝返りをしようとしますね。
これは脊柱の回旋運動をしているんです。
捻れがなくなり、上半身と下半身が連動し脊柱が安定した時に初めて寝返りが成功します。
・うつ伏せ=脊柱の伸展
寝返りが出来るとうつ伏せ(伏臥位)になることができました。
すると周りを見たくて顔をあげてキョロキョロしますね。
脊柱(胸椎・頸椎)が伸展し鍛えられています。
そして徐々に興味のあるものに片手を伸ばしたり(左右の分離)、肘で身体を支えることができるようになります。(肩甲骨の安定)
・腹ばい=コアと四肢の協調
うつ伏せができると、足や手を動かし進もうとします。
ここで股関節や肩関節の可動が始まります。
この写真のように両手を広げると胸の筋肉も使っています。
・四つ這い=人間の四肢動作の原形
四つ這いになることで初めて体幹(コア)が空中に浮きます。
初めて重力を感じるのです。
このハイハイの格好は人間の四肢動作の原形と言われ、股関節と肩関節の支持力や安定が必要です。
赤ちゃんってすごい勢いで高速ハイハイしたりしますよね。
あれって本当にすごいことなんだそうです。
大人になるとあんなに早く手足が上手に動かないんです。
やってみましたが手足の動きがバラバラになり絡まって崩れてしまいました。
赤ちゃんってすごいですね。
・高這い=股関節の伸展
お尻を高く上げる高這いでは、初めて膝や股関節が伸びます。
それによって足指が使えるようになります。
今までは使っていなかった足の指で床を掴むように踏ん張りができるようになるんですね。
これを赤ちゃんの時にやっていた子は雑巾がけ競争がとても上手だそうで、運動能力の高い子が多いそうですよ。
・座位=重力方向での脊柱安定
お座りができるようになると今まで地に水平だった脊柱が垂直になりました。
これによって身体で一番重いとされる頭部を脊柱で支えることになり、安定が得られます。
股関節の安定性も向上されます。
・両ひざ立ち=股関節の伸展
両方の膝でグイッと立ち上がるような姿勢は股関節を伸ばす運動になります。
・片膝立ち=片足に体重を乗せる
今まで両方で保っていたバランスが片足で取れるようになります。
・つかまり立ち=立位での体幹の安定
ようやく立位になりました。
ここで立位状態での体幹の安定が必要になります。
膝の伸展も得られます。
そしてつかまり立ちになりはじめて足の裏の感覚を知ることになります。
足の裏にはたくさんの神経があるので足裏感覚はとても大切なんです。
裸足教育ですね。
・伝い歩き=重心の移動
重心を移動しながら体幹の安定を学びます。
・立位
何もつかまらなくても立った状態を保てるようになります。
バランス感覚が養われ、歩行まで間もなくです。
・歩行
そして一歩一歩と歩けるようになります。
ヨチヨチと両手でバランスを取りながら歩みはじめます。
はじめは数歩しか歩けず崩れてしまう体幹も、徐々に強くなりスタスタと歩けるようになります。
赤ちゃんの発育発達のまとめ。
すごくないですか?!
赤ちゃんはなにも意識していないのに「立つ」「歩く」のために毎日筋トレして成長しているんです。
この進化の過程を学ぶことで、ヒトが本来あるべき状態を理解できます。
例えば立った状態のスクワットができない人は、まずは座った状態からやってみる。
すると出来たりするんです。
立った状態での腹式呼吸はできなくても、仰向けに寝転がってすると出来るようになるんです。
できないことは段階を戻すと出来るようになる。
どの段階に戻すかを見極めることもトレーナーは大切になるそうです。
トレーニングも赤ちゃんの成長のように段階踏んで進めていくとわかりやすいのかもしれませんね。
とても勉強になりました!
赤ちゃんってすごいなぁ!