食材の五味とは
自然界を5つに分けたように食材の味も5つに分類されます。
「酸・苦・甘・辛・鹹」
酸味(さんみ)→酸っぱい味
苦味(くみ)→苦い味
甘味(かんみ)→甘い味。砂糖ではなくでんぷん(米・芋類)の甘み
辛味(しんみ)→辛い味
鹹味(かんみ)→塩辛い味。海の磯の味。
そしてそれぞれの味には特徴があります。
(ちょっと図がごちゃついてしましました^_^;)
酸味には「引き締める」特徴があります。
毛穴を引き締める。
炎症を鎮める。
出過ぎる汗を抑える。
咳を止める。
多汗、多尿、下痢などに効果があります。
酸味、酸っぱい味の代表は梅・レモン・いちご・トマト・りんごなどがあります。
苦味には「熱や湿気を出す」特徴があります。
身体の余分な水分を排出。
熱や湿気を取り身体を冷やします。
むくみや脂性肌にも効果があります。
湿・脂・熱・毒を出すのでデトックス効果を得られます。
苦味の代表はゴーヤ・レタス・レバー・ほうれん草・ごぼうなどがあります。
甘味には「補う・ゆるめる」特徴があります。
緊張を緩め、痛みを取る。
ほっとする。
身体の衰えを保養する滋養強壮作用があります。
甘味と言っても砂糖の甘さではなく、豆・芋・米やかぼちゃなどの噛めば噛むほど甘くなる「甘味」です。
辛味には「身体を温める・発散させる」特徴があります。
風邪や冷え症に。
気の巡りを活発にしてくれるので、気血が停滞している時に良いです。
辛味の食材はネギ・にんにく・しょうが・ニラ・大根・わさびや酒などがあります。
気分転換のお酒は適量ならば発散に良いとされています。
「酒は百薬の長」とも言いますよね。
風邪ひいた時は卵酒飲むと良いですよね。
「適量」ならば良い効果があるのです。
鹹味は「堅いものを軟らかくする」特徴があります。
便秘の改善。
歯茎やリンパ節の腫れを抑える。
しこりを散らし消す効果があるので、ガンや尿路結石に良いとされています。
鹹味は塩辛い味のことです。
わかめ・昆布・ひじき・イカ・カニ。醤油や味噌もここに分類されます。
前回書いたように五臓はそれぞれ喜ぶ味があるので、それを食べると癒されます。
食材の五色とは
食材にはそれぞれ5つの味がありました。
五臓にはそれぞれ「色」もあります。
この色は好む食材の「色」であり、弱る時に出るサインの「色」なのです。
肝の色は「青」
イライラ怒るとこめかみに青筋が立つ人いますよね。
また眉間やおでこに青筋のある子はかんの虫が強いとも言います。
心の色は「赤」
心臓病の人は顔が赤くなる特徴があります。
脾の色は「黄」
五臓が弱いと顔が黄色っぽくなります。
生まれたての赤ちゃんは五臓が弱いので黄疸が出る子もいます。
肺の色は「白」
肌や呼吸器系の弱い人は色白タイプが多いです。
抜けるような白い肌です。
腎の色は「黒」
腎は生命の大元です。
ここが悪くなると命の危険があります。
癌の末期の人などは目の周りが黒っぽくなります。
このように五臓にはそれぞれ色も関係しています。
五行五性表の見方
これは五臓をもとに五性を表にしたものです。
例えば「肝」で見ていくと…
肝は春に弱くなります。
肝は青色で酸っぱい味を好みます。
肝が弱くなると目や爪に影響が出やすいです。
肝は怒ると弱くなりやすく、また肝が弱くなると怒りやすくなります。
肝は風の影響を受けやすいです。
春は「春一番」が吹きますよね。
春はかすみ目になりやすい季節です。
肝は精神を司る臓器。
春に「五月病」になるのは肝が弱ってしまうからと考えられます。
なので、青で酸の食事で肝を癒やしましょう。
青菜のさっぱり炒めや、セロリの梅肉和え、たらの芽やふきのとうを天ぷらにしてライムやレモンをひと絞り、なんてメニューも良いですね。
こんな感じで五行五性表を使って弱る前に予防するのが薬膳の考え方です。
弱ってきたときに早めに対処できると、重症化も防げますよ。
もっと気軽に身近に薬膳を取り入れてみてください♪