なにもないがある津山
10月末日。
体調不良で仕事をやめた私は毎日何もする気になれず、どこかへ行く気にもなれず悶々とした日を送っていました。
これまでは毎日仕事へ行き休みの日は子どもたちと出かけたり、トレーニングに行ったり友達と会ったり、お菓子を焼いたり好きなことをして時間が足りない〜なんて言いながら過ごしていたのに。
いざ仕事を辞め、時間は有り余っているのに何もする気になれないなんて…
そんな私に岡山津山に住む友人からお誘いが。
「津山はな〜んもないけど、自然はいっぱいあるよ。温泉もあるよ。のーんびりできるよ。おいで!」って。
海より山が好きな私。
疲れた時や、癒されたい時は山がいい。
ひとりで津山へ
うちの最寄り駅から津山まで高速バスが出ていて、乗っているだけで津山まで行けちゃうんです。
3時間ほどかかるけれど乗り換えしなくていい。
迷うこともない。
乗ってしまえば3時間ってあっという間でした。
バスの車窓から見えた橋。
大阪から離れどんどん山に入るのが嬉しい。
津山駅は聞いていたほど田舎じゃなかった。
整備されててキレイだし、お店もあった。
でも岡山駅までは汽車で2時間かかるらしい。
やっぱり田舎かな…w
津山観光
友達と合流するなり案内されたのは蜂蜜で有名な山田養蜂場のお店。
ここ数日食欲なくてあまり食べてないって言ってたのに「ソフトクリームは冷たいし甘いし美味しいから食べれるはず!」って。
心配されたり同情されるより、友人のその明るいノリにめっちゃ救われた。
ほんとだ。
なんかめっちゃ美味しく感じた。
何を食べても味を感じなかった数日間。
美味しいって嬉しい。
蜂蜜ソフトで泣きそうになった。
車に揺られ津山駅から10分くらい走るとそこはもうお店はなくなり人もいなくて、広がる畑や刈られた田んぼのあと。
さらに走るとそこはすぐ山の中。
木と岩と水。
流れる水の音ってなんだか落ち着く。
水面がキラキラ。
ほんと綺麗。
色づき初めの奥津渓のモミジ。
紅葉途中のいろんな色。
大好きな紅葉をめいっぱい堪能して、車はさらに山奥へ。
風景画の中に迷いこんだかのような景色が広がる。
秋晴れ。
爽やかで心地よい風。
柔らかい陽射し。
鳥の声。
行儀よく並ぶ大根。
この日の昼食は囲炉裏で焼かれた川魚の定食。
なんなの?!
素敵すぎる雰囲気!
「ヒラメの塩焼き」と言われて驚いたけど、ヒラメってあまごのことなんだって。
身体に優しそうな食事。
山の幸がいっぱい。
茅葺きの中からの景色も本当に素敵。
ずっと居たくなる。
どこか懐かしくてすごく落ち着く。
食後はさらにさらに山へと入ります。
車から降りて歩いて山の中へ。
「熊出没注意!」って。
ほんま怖いやん。
湿気を含んだ土の匂い。
大好きな真っ直ぐ伸びる木々。
水の音が聞こえる。
滝だ!
滝つぼ近くには虹も。
しかもここは滝の裏側に入れるところなんだとか。
滝の裏なんて見たことない。
手を伸ばせば届きそうなほど近くまで行けて、水しぶきがかかる距離で滝を感じられる。
(滝の裏に私がいるのわかりますか?)
自然の中にいるとほんと自分のちっぽけさを感じるよね。
私の中が浄化されていくのが分かる。
しかもこの日は新月。
なんだか自然のパワーがより強く感じられた。
清々しい青空。
この十字架は偶然?
山から降りて、川沿いにある足湯でちょっと休憩。
このあとは女ふたりで露天風呂にも。
秋の夕暮れ時に入る少し熱めの温泉は本当に最高だった。
外で入るお風呂って気持ちいいんだね。
すっかり元気になってきた私。
夜はやっぱりお肉が食べたくなってきた。
山の幸定食や囲炉裏焼き川魚も美味しかったけど、やっぱりお肉食べたいよね。
岡山津山には津山牛がいるんだって。
ほぼレア状態の炙りバラ。
美味しかったぁ。
自然のパワーは凄い。
この日1日で本当に心が穏やかになりました。
トゲトゲで硬くなっていた私の中が、優しくやんわりとほぐれて溶けた。
山が包んでくれて、滝が流してくれた。
私の不調を聞いてこんな素敵な旅に連れ出してくれた津山の友達にはほんと感謝でいっぱいです。
うーちゃん、ありがとね♡