合格発表の朝
朝からなんだかそわそわ、ドキドキ。
そんな合格発表当日。
息子本人は「今さらドキドキしても仕方ないやん」と落ち着いた様子でどっしり構えている。
なんでそんは冷静なの?
息子が少しオトナに感じる。
合格発表の方法は昔から変わらず、受験校の昇降口に貼り出される。
記憶が蘇ってくる。
息子が受験したのは私の母校。
23年前、私もこの同じ場所で合格の発表を待っていたんです。
あの日も今日のように少し肌寒い朝、こうやって発表のその瞬間をドキドキしながら待っていました。
そして運命の10時。
木の板に貼り付けられた合格者の番号が出される。
視線が一点に集まる。
……!
あった!
息子の番号があった!
300以上の数字が並ぶ中で、息子の受験番号だけが光り浮いているように目に飛び込んできた!
顔を見合わせ息子とハイタッチ!
やったぁぁ!と肩を叩きあいハグ。
良かった。
良かったぁ。
おめでとうっっ!!
周りには喜び抱き合う人も、泣きじゃくり肩を落としその場をあとにする人もいる。
運命の明暗がその一瞬でわかれた。
20年ぶりの母校
息子は来月からこの学校に通うのかぁ。
なんだか不思議な感じ。
自分の小学校や中学校の記憶はあまり無いのだけど、高校の記憶はとても鮮明に覚えている。
今でも高校の頃の友達とは仲良いし、高校の先生ともいまだに年賀状のやり取りが続いている。
合格発表の後、制服採寸のため校舎に入った。
卒業から20年振りの母校の校舎。
変わってない匂い。
クラブ勧誘の上級生が並んでいる。
制服も変わってない。
20年前に着ていた制服。
懐かしい。
この上が音楽室で、この廊下の先が職員室。
変わってない。
全部覚えてる。
思い出す!
昼休みになるといつも集まっていた生徒会室もあの頃のままなのかなぁ。
食堂の親子丼の味も変わらないのかな?
これから通う息子以上になんだかはしゃいでしまっている私。
思い出のカツサンド
高校をあとにし、帰りにカツサンドを食べた。
ここは私が高校生の頃からある小さな喫茶店。
こじんまりとしたお店で少し高めなので高校生が学校帰りに寄る店ではない。
「親と来る店」なイメージ。
私も高校生のころ、個人懇談のあとや進路相談のあとに母と一緒に帰り連れてきてもらった記憶がある。
とても美味しくて大好きなんだ。
その店に私は息子と一緒に来て並んで同じものを食べている。
なんだろう。
すごく嬉しい。
23年の月日を経て同じことをしている不思議な感覚。
これからがさらに楽しみ!
合格発表から帰ってきて、息子と私の卒業アルバムを見た。
20年前の高校生の私がそこにいる。
授業風景、体育大会、文化祭に遠足や修学旅行。
これから始まる息子の高校生活は楽しいことがたっくさん待っている。
楽しみしか無いよね!
だって私の思い出す高校生活、本当に楽しかったもん!
息子も思いきり楽しんでほしい♫
合格、本当におめでとう!!